10月21日(日)香川県護国神社参集殿において#5昼食懇談会を実施しました。卓話担当の楠見史郎氏(陸自86期)が仕事の都合で出席できなくなったため、急遽氏家嘉宣氏(陸自69期)が「大東亜戦争の敗因と教訓」という演題で以下(要旨)について、卓話を実施しました。
1.前言
日本は、当時の大国であるロシアに勝って、なぜ米国に敗れたのか?
2.大東亜戦争の敗因
(1)外交・戦略上の誤り
①比較できないほど国力差のあるアメリカと総力戦を戦った。
②戦争終結のシナリオを描けていなかったにもかかわらず、戦争に突入した。
③優れた戦争指導者がいなかった。
④ノモンハン事変の教訓から陸軍の精神主義偏重を改めるべきだった。
(2)作戦・戦術上の誤り
①戦線を拡大しすぎたため、兵站が伸び切り、また制空権・制海権も無かった。
②戦力の分散(陸海軍の統合不足、中国と米国の2正面作戦、離島作戦)
→離島作戦においては、米国の戦力集中により逐次に各個撃破された。
③米国の戦意を喪失させ、短期に戦争終結できる手法を追求すべきであった。
3.現代に生かす教訓
①対中国、対ロシア上、米国との軍事同盟は不可欠
②中露と戦って総力戦では勝ち目はない。短期決戦での勝利を追求すべき。このため、制空権・制海権の確保、迅速な陸海空戦力の集中、十分な兵站支援により侵略部隊を早期撃破できるよう、防衛体制、基地整備、部隊・兵器の近代化等が不可欠
次いで、参加した全員で自由に意見交換、情報交換等を実施し、有意義な懇談会を実施することができました。参加した会員の皆様、ご多忙中にもかかわらず参加して頂き本当にありがとうございました。今後益々のご健勝をご祈念致しますとともに、またの再会を楽しみにしております。次回は、平成30年11月18日(日)、講師は西山芳孝氏(陸自97期)です。なお、楠見史郎氏(陸自86期)の卓話は平成31年3月17日(日)に延期の予定です。多くの皆様の参加をお待ちしております。