香川県偕行会

香川県の旧陸軍将校と元幹部自衛官の会

不識庵機山を撃つの図に題す

12月28日 香川県護国神社参集殿において#7昼食懇談会を実施しました。
最初に平成26年8月5日に入会した玉木章二氏(陸自87期)から自己紹介がありました。玉木氏は、善通寺出身(現在は丸亀市在住)で110教育大隊長等を歴任後8月4日に定年退官、翌日入会した精鋭であります。

次いで、大塚良和氏(陸自71期)から「不識庵機山を撃つの図に題す 頼山陽」の詩吟披露、解説、及び広く詩吟に関する貴重な話がありました。
不識庵(ふしきあん)機山(きざん)を撃つの図に題す」(頼山陽 作)
          鞭聲粛々夜河を過る
          暁に見る千兵の大牙を擁するを
          遺恨なり十年一剣を磨き
          流星光底長蛇を逸す
(解説) 不識庵は越後の上杉謙信、機山は武田信玄、ともにその法号。両雄の川中島での戦いは1553年の第1回から、1561年の5回に及んでいる。この詩は山陽が自分の[日本外史]の資料から謙信の胸中を汲みする形で作られている。
 
 次いで、朝田一輝副会長(東幼49期)から会員であり丸亀市今津町に在住の松浦功氏(陸士56期)の書かれた「随意随想」の紹介があり、#7昼食懇談会を有意義に終了致しました。参加した会員の皆様、特にご高齢にもかかわらず参加して頂いた旧軍関係会員の皆様、ご多忙中にもかかわらず参加して頂き本当にありがとうございました。今後益々のご健勝をご祈念致しますとともに、またの再会を楽しみにしております。

 

 

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大東亜戦争の歴史的評価について

   11月23日(日)善通寺護国神社参集殿において第6回昼食懇談会が実施され、氏家嘉宣氏(陸自69期)から「大東亜戦争歴史的評価」について話がありました。
 東京裁判、歴史教科書等で「大東亜戦争(太平洋戦争)は日本の侵略戦争で、日本がすべて悪い。」とされているが、「本当に日本だけが一方的に悪かったのだろうか?英霊の死は犬死だったのか? 」の疑問について、世界の歴史家、著名人達による大東亜戦争の評価・発言の紹介がありました。
 歴史学者のアーノルド・J・トインビーは、「日本人が歴史上に残した業績の意義は、アジアとアフリカを支配してきた西洋人が過去200年の間に考えられていたような不敗の半神でないことを示した点にある。」このほか、ハ-バ-ト・G・ウェルズ歴史学者・作家、ジョイス・C・レブラ コロラド大学歴史学部教授の同趣旨の歴史的評価の紹介がありました。 
 次いで、インドのネール初代首相、ラグ・クリシュナン第2代大統領、タイのククリックド・プラモード元首相、インドネシアスカルノ初代大統領、モハマッド・ナチール元首相、マレーシアのマハティール第4代首相、ミャンマーのバー・モウ初代首相、スリランカのジャヤワルダナ初代大統領のほかアメリカのマッカ-サ-元帥等の大東亜戦争に関する発言について紹介がありました。
 結論的には、東京裁判は勝者が一方的に敗者を裁いたもので、日本の歴史教科書はこの考え方を踏襲し「大東亜戦争は日本の侵略戦争」としている。しかし、多くの歴史家、世界の著名人の主張にあるように、大東亜戦争は、米国の経済制裁によって日本の生存確保のためとったやむ得ない自衛の戦争であり、白人不敗の神話を崩壊し、アジア諸国を欧米の植民地支配から解放した戦争であった。勝者が敗者を一方的に裁いた東京裁判によりもたらされた誤った歴史認識から脱却し、日本の果たした歴史的役割に自信と誇りを取り戻すべきである。歴史的にみると、戦争の本質は「勝てば官軍」の世界であることから、今日本人にとって大切なことは、「なぜ戦争に負けたのか」を客観的・総合的に徹底して究明し、もっと、もっと反省し、二度と日本国民が敗戦の悲劇を味あうことのないよう、憲法、教育、国防体制等を再構築するとともに、国難に殉じた英霊を日本国民全員が敬意を持って顕彰すべきである。との主張がありました。
 また、南京虐殺問題、慰安婦問題等で日本軍は残虐で劣悪だという誤った報道がなされ日本軍の評価を著しく傷つけているが、日本軍と戦った敵方の指揮官である蒋介石、ニミッツ元帥(アメリカ太平洋艦隊司令長官)、スリム中将(イギリス第14軍司令官)、スプルアンス(アメリカ軍硫黄島司令官)は、日本軍の精強振りを絶賛している旨の紹介がありました。 

 卓話の後、本日初めて懇談会に参加した佐田俊彦氏(陸自62期)及び石原四広氏(陸自84期)の自己紹介による紹介がありました。佐田俊彦氏は高知県宿毛市出身(現在は丸亀市在住)で善通寺業務隊長を最後に退官し、H26.5.27入会されました。また、石原四広氏は奄美大島出身(現在は丸亀市在住)で飛行実験隊長等を歴任後、H26.6.1退官し、同日入会されました。なお、現在は徳島県防災指導官業務に従事しています。次いで、参加者全員による近況報告等を行い、和気あいあいと情報交換等を実施しました。また、入会者を飛躍的に拡大するための方策等について検討しました。
 本日も実に中身のある有意義な懇談会で、あっという間の2時間余でした。参加した会員の皆様、大変お疲れ様でした。「大東亜戦争が自存自衛の戦争であり、アジア解放の戦争であった。」という歴史的真実を本日配布した資料を活用して広く世に伝えて頂ければ幸いです。

 

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#5昼食懇談会(風水害、陸士60期生の記録)を有意義に実施しました

 10月26日(日)善通寺護国神社参集殿において第5回昼食懇談会が実施され、最初に西岡克浩氏(陸自84期)から「経歴と心に残った言葉」及び「風水害」について大変参考になる話がありました。
西岡氏は、丸亀市出身で陸上自衛隊少年工科学校に入校、航空操縦学生の道に進み、その後、陸幕(募集計画担当)勤務後、第10飛行隊長、第14旅団司令部(善通寺)第2部長、第1対戦車ヘリコプター隊長等を歴任し、退官後現在は、善通寺市役所防災管理室総合危機管理アドバイザーとして勤務しています。
勤務を通じて心に残った言葉としては、「友のため涙を流し、親のために汗を流し、国のために血を流す」(少年工科学校入校時助教のノ-ト)等々・・・
風水害の話では、中身の濃い多くのデ-タを駆使して分かり易く説明があり、大変参考になりました。その一端を紹介しますと
香川県で発生した過去の水害災害は、総雨量253mm以上、および1時間雨量51mm以上で発生している。このため、総雨量200mmぐらいまでに安全な場所に避難することが重要である。
・台風情報(特に進路)で長期的によく当たるのは米軍の情報(米軍合同台風警報センタ-(JTWC))
平成16年台風23号における善通寺市のデ-タから
 総雨量100mm以上、3時間雨量30mm以上の予想がある場合、「避難準備情報」
 総雨量150mm以上、3時間雨量50mm以上の予想がある場合、「避難勧告」
    総雨量200mm以上の場合、「避難指示」
 が妥当であり、今年の広島県における台風(土石流)災害に当てはめると

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・非常時の携行品

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 次いで、藤森徹氏(陸士60期)から「陸士60期生の記録」について入校から航空1次渡満前後の貴重な話がありました。
・S19.3.6  積雪の入校式
・S19.4.29   最後の観兵式陪観(代々木練兵場)で身近に天皇陛下を拝謁
・S20.1.20   陸士60期生(4700名)のうち、約2/3の約3000名が航空兵科に決定 
   ・・・ 陸軍が航空をいかに重視していたかがよく分かる。
・S20.5.4    東条陸軍大将(首相)の早朝抜き打ち視察
・S20.7.27~8.29 空襲の心配がなくアルコール燃料の入手が比較的容易な満州に移動して航空操縦教育を行うため渡満.、その後の航空操縦1次生の数奇な運命(米軍の敷設した機雷に第1梯団用の輸送船が触雷し座礁、3個梯団に再編し2個梯団が渡満したところでソ連軍の参戦、ソ連軍の攻撃を避け反転途中で終戦、終戦後不穏な朝鮮人群衆のなかでの帰国、航空士官学校事件等)について話され、大変興味深く拝聴させて頂きました。

本日も実に中身のある有意義な懇談会で、あっという間の2時間半余でした。特に、卓話を担当された藤森徹氏(陸士60期)及び西岡克浩氏(陸自84期)には、大変素晴らしい、心に残る卓話を実施して頂き、本当にありがとうございました。

次回の昼食懇談会は、11月23日(日)です。なお、卓話担当が、川田文數氏(陸自69期)の都合により氏家嘉宣氏(陸自69期)に変更になりました。「大東亜戦争歴史的評価」について実施の予定です。会員多数の参加を心からお待ちしております。

 

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宮下裕顧問の突然のご逝去を悼む

宮下裕(ゆたか)顧問は、平成26 年8月16日午前5時頃悪性腫瘍(癌)のため病院でご逝去されました。享年77歳。葬儀は、故人・遺族の希望で弔問や香典は辞退し、市内の斎場で家族葬により行われました。
宮下顧問は、1937年(昭和12年)1月善通寺で生まれ、尽誠高校防衛大学校(3期)を卒業後、航空自衛隊西部航空方面隊司令官、航空総隊司令官などを歴任。93年退官後は、伊藤忠商事に入社、翌94年3月退社し、4月善通寺市長選で初当選し、4期16年にわたり善通寺市長を勤めました。在任中は、職員を大幅に減らすなど行政改革に積極的に取り組んだほか、他自治体に先駆けてリサイクル活動の推進等に取り組み、多大の成果をあげました。

なお、香川県偕行会には09年(平成21年)10月入会され、顧問として、また総会時の講演を行うなど、会の発展に尽力されました。ここに生前のご活躍に対し、敬意を表しますとともに、ご冥福を心からお祈り致します。日本にとって、香川県偕行会にとって大変有為な人材を失い、残念の一語です。

 

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幼年学校教育とは

7月27日 香川県護国神社参集殿において今年度3回目の昼食懇談会を実施しました。最初に6月10日入会した原吉孝氏(陸自73期)の紹介がありました。原氏はまんのう町出身で防衛大26期卒業の精鋭です。

次いで、大西晏(やすし)氏(広島幼年学校45期、陸士60期)から「幼年学校の教育」について貴重なお話がありました。大西氏は、終戦後京大文学部に進学され、その後高等学校の先生として長年奉職され、観音寺高等学校校長を最後に退官されました。また、香川県偕行会会長として平成15年~16年の間、偕行会の発展に尽力されています。
陸軍幼年学校は、幼年時から幹部将校候補を養成するために設けられた陸軍の全寮制の教育機関で旧制中学1年から旧制中学2年修了程度に受験資格を与えた。幼年学校では、中学校相当の普通学に加え軍事学を学んだ。また、学費は陸海軍の士官子息であれば半額となり、戦死者遺児は免除とされていた。制服の襟には金星のマークがつけられたことから「星の生徒」とも呼ばれた。語学は、旧制中学では英語であったのに対し、幼年学校では日本の軍事面で多大の影響のあった仏・独語及び当時仮想敵国であった露語で、1W6h、外国人教師の活用もみられた。音楽教育もあり、先生は著名な音楽関係者であったそうで、さすが国家がいかに幼年学校教育を重視していたかの証左であろう。貴重な卒業アルバム(広島幼年学校45期、陸士60期)を持参され、その回覧もあり、幼年学校、陸軍士官学校の当時の生の姿を豊富な写真を通じて感じ取ることができました。

引き続き、直江恵氏(陸自73期)から2010年2月に研修旅行を実施した「カンボジア」について貴重な体験話等がありました。危険な地雷処理の現状及び日本の果たしている役割、交通ル-ルがない等のカンボジアの実体、アンコ-ルワットの風情等を豊富な写真を活用し、パワ-ポイントにより大変分かりやすく説明がありました。

今回も実に有意義な懇談会でした。卓話を担当された大西さん(陸士60期)及び直江さん(陸自73期)、大変素晴らしい卓話を実施して頂き、本当にありがとうございました。

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志士は溝谷に在るを忘れず、勇士は其の元を喪うことを忘れず

6月22日 香川県護国神社参集殿において今年度#2昼食懇談会を実施しました。

中尾壽男氏(大阪幼年学校48期)から英国人大物ジャ-ナリスト、ヘンリ-・スコット・ストークス著作「連合国戦勝史観の虚妄」についての紹介・説明がありました。
著者は、オックスフォ-ド大学を卒業、『フィナンシャル・タイムズ』『ロンドン・タイムズ』『ニューヨーク・タイムズ』各東京支局長を歴任し、来日時には「日本=戦争犯罪国家」論を疑うことなく信じていたが、滞日50年後、歴史観を180度転換し、戦後、戦勝国の都合で作り上げられた「日本悪玉論」を断罪している。その主な主張は、
・「連合国戦勝史観」は、有色人種を蔑視した白人優位主義から発しているのに、日本国民の多くが、なぜ、そのような史観を信じているのか、理解に苦しむ。
・「連合国戦勝史観」は歴史をあざむいており、日本は侵略国家ではなく、第2次大戦はアジア諸国を欧米の植民地支配から解放する戦争だった。
・日韓・日中関係を歪めてきたのは日本が卑屈になって両国に不必要に腰をかがめてきたのが原因だ。
・日本のふるい歴史と精神はアメリカによって骨抜きにされた。
・日本は民主主義の名のもとに横暴なジャーナリズムと臆病な政治家によって運営されている。
日本国憲法は、日本を弱体化し、戦争のできない国にするもので、平和憲法は属国憲法。 変更させないための96条。
・日本は、自主憲法を制定し、国軍を持つべきで、それなくして独立国家となることなどあり得ないことだ。
・昭和30年7月衆議院本会議で戦犯赦免決議を可決しており、現在日本に戦犯はいない。
等であり、その主張するところは、ずばり本質を突いているように思う。今の日本は独自で国を守る力もなく、アメリカに従属した外交政策しか取れず、真の独立国家と決して言える状態ではない。この度のヘンリ-・スコット・ストークスの「連合国戦勝史観の虚妄」は、真の独立国家としてあるべき日本の姿を教えているように思う。

 次いで、今西建二氏(陸自71期)から「辞世の句」、「武道とは」について貴重な話がありました。
吉田松陰の辞世の句はいくつかあったということで、そのうち「此程に思定めし出立は けふきくこそ嬉しかりける」(死を覚悟しており、今日やっとその日が来てうれしい)、「身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」(自分の命がこの武蔵野で果てる事となっても、自分の思想はここに留めおく)の紹介があったほか、西郷隆盛山岡鉄舟乃木希典の辞世の句の紹介がありました。なお、死に際しての松陰の態度は、立派なもので、辞世の句を吟じながら悠々として刑場に歩き進み、その一糸乱れざる平静な態度は、首切り役人山田浅右衛門の胸を強く打ったと後世に伝えられているとのことです。
また、松陰の言葉、孟子の滕文公(とうぶんこう)下の引用である「志士は溝谷に在るを忘れず、勇士は其の元(かうべ)を喪うことを忘れず」(志士は道義のためなら、窮死してその屍を溝や谷に棄てられても良いと覚悟しており、勇士は国のためならば、いつ首を取られても良い覚悟を決める事が必要)の紹介があり、今西さんも座右の銘にしているそうです。覚悟をもって生きた先人の辞世の句、座右の銘等の紹介を聞き、改めて諸行無常の世にあって、一度しかない人生を最後まで悔いなく充実したものにしなければ、と強く思った次第であります。
その後、全員で予備役の話(旧軍、自衛隊)、慰安婦問題等について自由に意見交換を実施致しました。本日も実に有意義な懇談会で、あっという間の2時間半余でした。特に、卓話を担当された中尾さん(大阪幼年学校48期)及び今西さん(陸自71期)、大変素晴らしい、心に残る卓話を実施して頂き、本当にありがとうございました。

 

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