香川県偕行会

香川県の旧陸軍将校と元幹部自衛官の会

旧善通寺偕行社について

 3月27日 香川県護国神社参集殿において#8昼食懇談会を実施し、高津賢二氏(陸自82期、自衛隊定年退官後、善通寺偕行社に再就職)から「旧善通寺偕行社」について大変参考となる以下の話がありました。
・偕行社とは・・・明治10年(1877年)に創立された陸軍将校の親睦及び学術研究を目的とする団体の名称です。この偕行社が社交場として建設した建物にもその名が用いられたため、偕行社という名の建物は代表的な師団が開設された場所、つまり全国的に存在していましたが、現存するものはとても少なくなり、現在日本に残っている偕行社の建物は、旭川市の旧旭川偕行社(第7師団)、弘前市の旧弘前偕行社(第8師団)、金沢市の旧金沢偕行社(第9師団)、善通寺市の旧善通寺偕行社(第11師団)、豊橋市の旧豊橋偕行社(第15師団)、岡山市の旧岡山偕行社(第17師団)の6件のみです。明治29年(1896年)善通寺町に開設された第十一師団は、日清戦争後の陸軍拡張期に増設された6師団のうちの一つで、「旧善通寺偕行社」は、第十一師団の将校たちによって明治36年(1903年)5月10日に竣工しました。
・歴史的経緯・・・竣工年の10月13日には東宮(後の大正天皇)が香川県行啓の際の休憩所としてご利用になり、明治38年(1905年)には土屋中将が日露戦争の戦傷で療養した記録も残っています。また、大正11年(1922年)にはこの地で実施された陸軍軍事大演習参観のため、皇太子(後の昭和天皇)がご宿泊されています。
戦後はアメリカ軍が進駐し、昭和20年(1945年)12月には米兵・豪州兵の社交場となりました。
昭和22年(1947年)5月からは善通寺区検察局、
昭和24年(1949年)からは香川県食料事務所仲多度支所、
昭和25年(1950年)からは自衛隊クラブ・ドリームランド、
昭和29年(1954年)からは善通寺市役所、
昭和44年(1969年)からは善通寺公民館、
昭和55年(1980年)からは善通寺市立郷土館
平成13年(2001年)6月15日に国の重要文化財に指定され、復元工事等が行われました。
・そのほか、旧善通寺偕行社の建築物の状況・価値、復元工事の細部、現在の利用状況、旧軍の善通寺偕行社細則等についての説明があり、知らないことも多く、大変参考になりました。 

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その後、質疑応答等の後、4月29日(昭和の日、祝日)に実施される総会・懇談会等について関係者により最終調整を実施しました。本日参加して頂いた皆さん、お忙しい中、大変ありがとうございました。次回の昼食懇談会は、平成28年5月22日(日)、講師は今西建二氏(陸自71期)です。多くの皆様の参加をお待ちしております。 

 

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