香川県偕行会

香川県の旧陸軍将校と元幹部自衛官の会

#5昼食懇談会(風水害、陸士60期生の記録)を有意義に実施しました

 10月26日(日)善通寺護国神社参集殿において第5回昼食懇談会が実施され、最初に西岡克浩氏(陸自84期)から「経歴と心に残った言葉」及び「風水害」について大変参考になる話がありました。
西岡氏は、丸亀市出身で陸上自衛隊少年工科学校に入校、航空操縦学生の道に進み、その後、陸幕(募集計画担当)勤務後、第10飛行隊長、第14旅団司令部(善通寺)第2部長、第1対戦車ヘリコプター隊長等を歴任し、退官後現在は、善通寺市役所防災管理室総合危機管理アドバイザーとして勤務しています。
勤務を通じて心に残った言葉としては、「友のため涙を流し、親のために汗を流し、国のために血を流す」(少年工科学校入校時助教のノ-ト)等々・・・
風水害の話では、中身の濃い多くのデ-タを駆使して分かり易く説明があり、大変参考になりました。その一端を紹介しますと
香川県で発生した過去の水害災害は、総雨量253mm以上、および1時間雨量51mm以上で発生している。このため、総雨量200mmぐらいまでに安全な場所に避難することが重要である。
・台風情報(特に進路)で長期的によく当たるのは米軍の情報(米軍合同台風警報センタ-(JTWC))
平成16年台風23号における善通寺市のデ-タから
 総雨量100mm以上、3時間雨量30mm以上の予想がある場合、「避難準備情報」
 総雨量150mm以上、3時間雨量50mm以上の予想がある場合、「避難勧告」
    総雨量200mm以上の場合、「避難指示」
 が妥当であり、今年の広島県における台風(土石流)災害に当てはめると

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・非常時の携行品

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 次いで、藤森徹氏(陸士60期)から「陸士60期生の記録」について入校から航空1次渡満前後の貴重な話がありました。
・S19.3.6  積雪の入校式
・S19.4.29   最後の観兵式陪観(代々木練兵場)で身近に天皇陛下を拝謁
・S20.1.20   陸士60期生(4700名)のうち、約2/3の約3000名が航空兵科に決定 
   ・・・ 陸軍が航空をいかに重視していたかがよく分かる。
・S20.5.4    東条陸軍大将(首相)の早朝抜き打ち視察
・S20.7.27~8.29 空襲の心配がなくアルコール燃料の入手が比較的容易な満州に移動して航空操縦教育を行うため渡満.、その後の航空操縦1次生の数奇な運命(米軍の敷設した機雷に第1梯団用の輸送船が触雷し座礁、3個梯団に再編し2個梯団が渡満したところでソ連軍の参戦、ソ連軍の攻撃を避け反転途中で終戦、終戦後不穏な朝鮮人群衆のなかでの帰国、航空士官学校事件等)について話され、大変興味深く拝聴させて頂きました。

本日も実に中身のある有意義な懇談会で、あっという間の2時間半余でした。特に、卓話を担当された藤森徹氏(陸士60期)及び西岡克浩氏(陸自84期)には、大変素晴らしい、心に残る卓話を実施して頂き、本当にありがとうございました。

次回の昼食懇談会は、11月23日(日)です。なお、卓話担当が、川田文數氏(陸自69期)の都合により氏家嘉宣氏(陸自69期)に変更になりました。「大東亜戦争歴史的評価」について実施の予定です。会員多数の参加を心からお待ちしております。

 

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